エクステリアからインテリアまで、人を導くリノベーション

オーナー様ご夫妻がセカンドライフの場として選んだのは、奥様が生まれ育った愛着のあるご実家。築44年の鉄筋コンクリート造2階建ての邸宅で、建物性能の向上と機能的な1階での暮らしを叶えるリノベーションを行いました。

南東の和室を除いた1階部分を全面リノベーション。壁や床下に断熱材を追加し、開口部には内窓を取り付けて断熱性能と遮音性能の向上を図りました。さらに階段室入口に設けた引き戸と階段下の日本庭園風の飾りスペースに設置したガラス扉で1階と2階を仕切ることで、断熱効果がアップ。また、夫婦二人の生活を楽しめるようパーソナルチェアでリラックスタイムを演出しています。キッチン周りは回遊性を高めて動線をコンパクトに。カップボードとほどよく距離をとることで、家事効率もアップしました。アイランド式のキッチンからは、リビング越しに南北の庭まで見渡せるので、料理を楽しみながら家族や来客の方々との会話も弾みます。吊り戸など視界を遮るものをできるだけ少なくした結果、部屋の広がりを感じられるようになりました。

植栽が豊かで重厚感がありつつも閉鎖的だった玄関アプローチは、開放的なオープンタイプのアプローチに変更。将来を見据えてスロープを階段横に併設しました。さらに、機械室となっていた北側をガーデンスペースとして活用することで、南側から北側の通風や視界の抜けを演出しています。寝室から庭につながるウッドデッキが、室内から外への連続性を生み出し、広々とした印象になりました。

大容量のシューズクロークを配置した玄関から続く廊下は、縦格子と小カウンターがアクセントになった曲線が印象的で、来訪者を奥へと導きます。リビングには開閉がスムーズな引き戸を採用。高い断熱性ので効果で冬場でもリビングのエアコン1台だけで暖かさをキープでき、寒いと感じることはありません。