4人のお子様がいるI様ご夫婦。お住まいのマンションが手狭となったため、当初はご主人のご実家を二世帯住宅に建て替えての同居を検討しておられましたが、亡きお父様が建てられた家を残したいというお母様の強い想いを受け、建て替えではなく、増築・リフォームを決断されました。目指されたのは、お母様の想いを大切にすること、そして奥様が自宅でヨガ教室をしながら育児も行うためのスムーズな家事動線。1年かけてじっくり打ち合わせを行った結果、それぞれの暮らしやすさを実現した新築さながらの住まいが完成。親世帯も子世帯も満足のいくリフォームとなりました。
奥様は、吊るしたハンモックに身体をあずけてポーズをとるエアリアルヨガの講師。天井に化粧梁を設えてハンモックを吊るし、自宅で教室ができるようにしました。増築した小上がりの和室にも仕切りを設けず、階段もスケルトンにして開放感のある空間に。大人数でゆったり過ごせるソファダイニングを設置し、家族全員がゆったりと過ごせるリビング・ダイニングとなっています。
大きく増築した2階部分。主寝室は、天井に建具の色と合わせたクロスを貼ることによって落ち着いた印象の空間になりました。天井の勾配を活かしてロフトも設けています。入口にウォークスルークローゼットを設けることによって、寝室側と廊下側のいずれからも使い勝手の良い空間配置になっています。
4人のお子様それぞれにロフト付の個室を用意。お子様自身が選ばれたテーマカラーのアクセントクロスが貼られ遊び心が満載です。衣類は大きなウォークインクロゼットにそれぞれのスペースを与えて見える化し、責任感や自立心を育めるよう工夫するとともに、洗濯物など片づけの効率化も実現しました。
リフォームを機に、2階にも洗面・バスルームなどの水廻りを新設しました。洗濯機をバルコニーの物干しスペース近くに置くことによって、家事動線がスムーズになりました。6人家族が朝の時間を有効に使えるよう、2ボウルの洗面台にもこだわりました。収納もたっぷりあります。
玄関は2カ所設け、親世帯と子世帯で別に。子世帯の玄関には、扉付きの土間収納を設けました。お子様の外遊びの道具や掃除用具などをたっぷりしまえるので、とても重宝されているそうです。
お母様がお住まいの親世帯は、以前の暮らしの思い出を残しながら、使いやすく工夫することを大切にしました。広々とした二つの和室の間取りは活かし、入口の引き戸や立派な欄間はそのままに、畳やふすまはリニューアル。おひとりでも使いやすいミニサイズのキッチンを新設しています。
親世帯の縁側と子世帯のリビングをつなぐコネクティングドアを設置しました。各世帯のプライバシーを守りながら、いつでも行き来ができる、程よい距離感を保つための、二世帯住宅ならではの工夫です。
開口部の位置や大きさ、屋根や外壁の仕様が変わることによって、家屋の外観は新築さながらに大きく刷新されました。ただし立派な植栽はそのままに、外塀も以前と同系色で塗装し直したことによって、通りの景観は大きく変えることなくリフォームすることができました。
延床面積 | Before/137.13㎡ After/188.31㎡ |
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構造規模 | 木造<地下1階(駐車場スペース) 地上2階建> |
築年数 | 39年 |
設計・施工 | 積水ハウス建設関西株式会社 |
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工事概要 | 外装工事・内装工事・建物補強・住宅設備機器工事・外構工事 |