購入した隣地の建物を解体後、かつて小川であったと思われる窪みが見えてきました。当初は窪みを埋めて駐車場にする予定でしたが、土地の特徴や形状を活かそうと考え、敷地内に小川を再現。橋を枕木で作るなど、「遊び」も加えました。森は広葉樹をメインに残しながら、針葉樹や過密な場所は伐根。リスが木を渡ってこれるよう枝葉を剪定し、クヌギやクリなどを新たに植えるなど、人と自然と動物が共存できる心地良い空間づくりを目指しました。
ログハウス北側に、鬱蒼とした森と古い建物が残る
森を整備したことで、ログハウスにも光と風が届くように
暗く、風の通らなかった森がすっきりし、隠れていた建物本来のファサードが現れました。施工前までは、南側の出入り口しか利用できませんでしたが、北側の環境を大きく変えたことでエントランスが真逆になり、雰囲気も一変しました。また、駐車スペースには近隣で採れたスコリアを敷き詰め、自然豊かな風景と馴染むよう計画。できるだけフラットなアプローチを作りたいという、オーナー様のご希望も叶えることができました。
駐車場から小川の橋を渡り、ログハウスへと続くアプローチ
南側には建物の雰囲気に合わせた木階段を新たに設置
エントランス前には大きなウッドデッキを設けるとともに、たき火スペースを提案しました。また、落ち着いた雰囲気にマッチするよう地石を利用した椅子をはじめ、壁やベンチに使用する素材も厳選。壁面は溶岩を加工した天然石で仕上げ、ベンチは地元産の大きな一本もののヒノキで作成しました。このベンチが「大人の止まり木」となり、別荘地の方々が自然に集まる穏やかな交流の場となっています。
屋外リビングにもなる、広々としたウッドデッキ
庭でたき火を楽しめる贅沢な時間も、別荘地ならでは
一本もののヒノキで作った趣あるベンチ
たき火の炎を囲んで、自然と会話も弾む
西側に続くウッドデッキは、ワ―ケーションスペースにも最適
用途 | 個人用住宅 |
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施工年 | 2020年9月 |
地域 | 静岡県 |
工期 | 約3ヵ月 |
敷地面積 | 959㎡ |
工事内容 | エクステリア・造園工事 駐車場/ウッドデッキ拡張/火遊び場/川の復元(石積み)/橋(枕木)/照明工事/樹木の間引き、植樹 |
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工事費 | 約1,000万円 |
設計・施工 | 積水ハウス建設中部株式会社 |